雨水の作曲
 雨季も間近なので、わが家のトタン屋根を塗装しました。
 すると、今まで“ベター”と張り付いた雨水が、くっきり水玉となって浮き出てきました。その元気良さは、どんどん湧き出てくる田んぼの“おたまじゃくし”みたい。屋根全体を眺めていると、次々にいろいろな楽譜が生まれているようです。
 遠くに目を移せば田植えが進んでいます。もう少し経てば、その親たちが“ゲロゲロ”と大合唱してくれますね。

(西尾 秀文)

 

もう卒業の準備?
 何年前に始まったのかは知らないが、友人の話によると、高松通りにある母校の卒業式には殆どの女子生徒が小振袖(?)に袴姿で臨む事になっているという。
 その衣裳に、使うかどうか(私には)わからない草履バッグ(?)も付けて、レンタル料は3万円出して100円玉が数枚戻ってくる程度らしい。
 着付け料はもちろん別ですよ。これだけお金をかけるとなれば、ついでに写真館のスタヂオで記念写真を撮らないわけにはいかないでしょう?
 気の早い人は、ゴールデンウイークの前に、衣裳の予約に行くそうですが、間違いなく卒業できるんだよね?まあ、オジサンの心配する事じゃないか。

 さて、今月のオススメは、「三国志の英傑たち」(北方謙三著 ハルキ文庫/角川春樹事務所)。北方氏は、高校時代に吉川英治の「三国志」を読んで、非常に面白いと感じたらしい。
 私に吉川「三国志」の面白さを教えてくれたのは、私が15年前まで勤めていた東京の会社の上司であったO氏だ。当時、お互いに面白いと思った文庫本(主に海外SF小説)を貸し借りする間柄であったが、私が田舎に戻って5年以上経ったある日、「面白いから是非読んでくれ。」とわざわざ文庫本(全八冊)を送ってくれた。
 もともと海外SF小説には興味が無かった。理由は簡単。「翻訳された本を読んだって、本当の面白さは伝わらない。」(ところが、横文字で読んで理解する力などない。)しかし、当時の職場の先輩だったN氏が、ある海外SF小説を貸してくれて、それからハマッてしまった。
 北方謙三の小説の面白さは、同期入社のKさん(女性)が教えてくれた。彼女も、私が退職した後、北方氏のハードボイルド小説を何冊も飯田に送ってくれた。これにもハマッた。
 そして、北方「三国志」(ハルキ文庫 全13冊)が出た。一ヶ月くらいで読み終えた。「三国志の英傑たち」に書かれてある通り、北方「三国志」には架空の人物が登場する。別にいいじゃないかと思う。読み物として比べた場合、北方版の方が、吉川版よりはるかに面白い。関西に住む長男に北方「三国志」を一冊だけ送ってみたが、続きを送ってくれと言ってくるかどうかちょっと楽しみだ。
 蛇足ですが・・・。「翻訳された本を読んだって、本当の面白さは伝わらない。」っていうのは、もちろん負け惜しみに過ぎませんが、ロビン・ウィリアムスの出る映画(「ミセス・ダウト」など)については、吹き替え版ではその面白さは絶対に伝わってきません。
 (写真は、5月31日に撮影。田植えの終わった松尾明地区の水田。)

 

(高橋 秀治)

クイズ  この高等学校の名前は?
 上の写真はどこの高等学校でしょうか。わかりますか。
 飯田下伊那には9つの高校がありますね。松川町に松川高校。飯田市座光寺に工業高校。上郷に飯田高校と風越高校、女子高校。鼎に長姫高校と下農高校。阿智村に阿智高校。阿南町に阿南高校など。そのうちの一つですよ。
(ヒント) 今春も、ほうぼうへ桜の写真を撮りに出かけました。
 あるとき、ふと満開の桜の木々の間を見下ろすと、学校の建物が見えるのです。遠くの雪山もきれいでした。
 「はてな、こんな所に学校があったかな?」 と頭をかしげてしまいました。しかし、よく考えてみたら……。
(答え)   ○○高等学校のホームページへどうぞ


私のホームページ「日刊ふるさと情報便」もどうぞ。 http://www.mis.janis.or.jp/~harahiro/

(原 博司)

 


 

鎮西大滝公園(下条村)

 今年は五月も早々に真夏日を記録するような日もあれば、一転して炬燵の恋しくなるような日も続き、正に異常気象の連日。そろそろとは思うが、未だ梅雨入り前であるから、それこそ“涼を求めて”とは、少々どころか大分気の早い話題ではあるが、やはり季節は先取りが肝心・・・と、下条村に、地元の皆さんのボランティア作業で6年がかりで完成されたという「鎮西大滝公園」に、その“大滝”なるものを見学し、水しぶきを浴びてきた。
 飯田方面から国道151号線を南下して下条村へ入り、粒良脇トンネルを越え、役場を右に見て暫く進むと、吉岡城址公園入り口の「ひさわ」信号となる。この信号を右にとって旧国道を経て、下条親水公園オートキャンプ場を更に川沿いに上流へ進むこと1.5km程。先ほどの「ひさわ」信号からは3km程度か、5~6分もあれば十分だ。飯田からもおよそ30分程だから、一寸夕涼みにと、比較的気軽に訪ねることが出来る。
 是非この夏は、川沿いに整備された遊歩道を散策しながら、手作り公園の温かさと大滝からの涼風を肌に感じていただけたらと思う。ふるさとのお薦めのスポットの一つとなろう。

(槙原 英勝)

 

飯田市の観光II
 飯田市美術博物館H17年 3月発行の「飯田城ガイドブック」140P 1200円を半年前、出先機関で 手に入れた。
 動機は、もう35年前、ある方に、掛け軸を見せてもらった事がある。 たぶん本物だと思いますが、その飯田城絵図が表紙に載っていたからだ。 中身は、飯田城の歴史とそれを取り巻く神社仏閣。
 小学生にも解る様、難しい人の名前・場所には、ルビ入りで、私にも本当にありがたい。小諸市は坂の街と銘打ってます。飯田も劣らず坂の街ですが、違いは城造りに最適な立地条件である事。
 前書きに、{飯田町は「丘の上」と呼ばれます。中央アルプスの南端 風越山のふもとに広がる段丘上にあって、松川と野底川によって両側を深くえぐられた高台に位置し、眺めもよく、川向こうには 伊那山脈、赤石山脈を望む事が出来る。「小京都」と も言われた、山都である}とある。
 現在 城が無いのは残念であるが、この素晴らしい飯田に 住む我々は、これを誇りに思い、大事にしていかなくては と思う。 先日 この堀端に、共同建替えの為の工事があり、城跡発掘調査の見学会があった。この薄い本の中に、1時間半~2時間程度の旧跡散策ガイドコースもいくつか付いていて、まだまだ知らない事が沢山あり 新たな飯田町発見が出来そうである。 時間を掛けて 歩いてみようと思う。

(斎藤 純)

 

 

昔は狼煙台、今は無線中継所
 “つつじ”の名所(今年は6月初旬が見ごろか)の浪合の冶部坂から、比較的楽な山道を通って登ることのできる蛇峠山(1,664m)。ここは、四方にさえぎる山がなく周囲を一望できる位置にある。
 例えば西から南の方角には、新緑の谷間に沈む平谷の集落と、その向うの荒峰、大船など岐阜県上矢作町の山々。さらにその後方をはるかに望むと、多分愛知県が・・・(写真左:蛇峠山山麓から見た新緑の谷間に沈む平谷の集落)。
 この見通しの良さのため、その昔、この山には“信玄の狼煙台”が置かれていた。そして北の方向にある高鳥屋山(飯田市・清内路境)や神ノ峰(飯田市上久堅)の狼煙台との間で“光通信”を行っていたという。
 今、この蛇峠山にはNHKや、NTT DoComoなどの無線中継所や、建設省の蛇峠レーダ雨量観測所がおかれていて、無線中継のアンテナ塔などが林立している(写真右:無線中継のアンテナ塔の林立する蛇峠山)。
 専門家の話では、これらの無線中継所で使われる電波は短く、光に近い性質をもっているということだから、狼煙台と無線中継所が同じ場所になるのも当然だ。確かに神ノ峰にもアンテナ塔が林立してる・・・。
 他にも、無線中継塔の林立している山頂で、昔狼煙台であったところが多くあるに違いない、と素人考えで推察している。
 6月1日は電波の日。

(原 健彦)