リニア新幹線、赤石を貫通?

 暮れも押し迫った2007年12月25日。クリスマス・プレゼントでもないだろうが、このふるさと伊那谷にとって大変大きな注目に値する話題がもたらされた。勿論、全県的にもまた全国的にもビックな話題のひとつであるところ。
 2025年に、首都圏と中京圏を直結する「リニア新幹線」を全額自己負担で建設、とJR東海からその計画が発表された。5兆1千億円と見込む建設費を国の財源に依存していては何時になるか解らないとして、JR東海が独自で進めるという建設計画である。
 そして、何よりその中味が大いに驚くところ。これまで、飯田・下伊那はじめ県内の自治体がこぞって強く求め、その運動を進めてきた「Bルート(山梨から茅野、諏訪を経由し、伊那谷を南下)」でなく、赤石山脈を貫通するトンネルを建設し首都圏から直線で中京圏へと結ぶルートであるという。
 この発表を受けて、県内では早速、特に諏訪市や伊那市辺りからは「地域の要望と異なる」との強い反対の声も上がっているが、一方、この直線ルートでもおそらく飯田市付近はここに入るであろうと予想される我がふるさとでは一寸ニュアンスが異なる様である。「飯田駅」の実現が第一で、早期に、そして今こそこれが現実的な計画となって欲しいとの期待が大きい。
 “いざなぎ景気”を超える長期の景気回復基調も、何だか空々しい指標のみでむしろ実感とは裏腹。更には、原油高を端緒に食料品をはじめ様々な生活に身近な物価の値上がりが心配され、いよいよ暗い年越しになるのかと半ば諦めていた年末であるが、そうした中で明るい未来へ向けた話題は嬉しい限りだ。
 勿論、駅の建設は地元負担を原則という財源の問題、自然破壊や環境問題、または地域格差助長への危惧等大きな課題が山積だが、多分、21世紀の我が国最大プロジェクトになるであろうこの事業の今後の行方に注目して行きたいと思う。画像は今回の発表を一面トップで伝える地元新聞。

(槙原 英勝) 

 

 

南信州の里にも姿を見せ始めた“三遠南信自動車道路”
 中央道の飯田市山本ICと、東名の浜松市三ケ日町のICを結ぶ約100キロの三遠南信自動車道路は、平成6年3月に長野県内では矢筈トンネル、同じく7月に静岡県内で草木トンネルが開通し、この道路の通過する途中の二つの“点”を示した。が、その後10年余を過ぎても、全貌は、まだ完全には示されていない。山奥の、この二つのトンネルを走ってみたがトンネルの前後の道は極めて狭く、70歳を過ぎた私には、生きているうちに全線を走ることが出来るのであろうかと、苛立たしい気持ちで一杯であった。
 しかし、今年は、身近のところで、局部的にではあるが、三遠南信道路がその姿を現し始め、我々に新たな夢を与えてくれた。
 中央道山本のICから、接続する天竜峡のIC区間は、平成19年度中に完成するとの事である。全線の開通を見ることまでは自信がないので、新年になったら一度この区間のみでも歩いてみたいと思っている。
(写真左は山本のIC付近、写真中央はICから出た道が国道153号と合流する地点、写真右は山本・城山城址公園下を迂回する三遠南信道路。) 

(原 健彦)

 

 
これ何だ
 「これ何だ?」と聞かれたら―。 「見たこともないよう」「どっかで見たなあ」「リンゴがあるで飯田のもんだな」「飯田の街の真ん中にあったよ」「いや、どっか山のほうで見たような気がするに」などなど。
 写真は昨年秋に撮影。座光寺と高森町をつなぐ、南大島川大橋の欄干に取り付けられたものだ。高さ30cmぐらいか、見落としがちな大きさである。他のいくつかの橋にも見られる。
 一番目立っているのは、飯田市街の並木通り、市公民館前に立つ時計塔の最上部に座っているのだ。ふだんはラッパを手にしていて、時を知らせる場合のみラッパを上げて口に当てる仕組みになっている。市役所に問い合わせたら、「時の番人」という名前があるという。
 こちらはリンゴに座って、時を知らせるためのラッパをいつも吹いているのだ。どこか心を引き付けられるような楽しい作品だと思う。
 「時の番人ちゃん。頑張ってねー!」

(原 博司)

 

 

「活性化計画」に大いに期待 Ⅱ
 ふるさと情報便の先月号に、「市街地活性化計画」に期待の記事が記載された。私も、何回か飯田町の観光について記載させて頂きましたが、大いに期待します。
 我々の時代、「これが終わったら、飯田に連れてってあげる」の言葉に、親の手伝いをしたものだ。バスに乗り、この時期 冬の着る物を買ってもらい、バス停近くの食堂で、カレーを食べさせていただく。この贅沢に、飯田町を憧れたものだ。
 時代の流れで、大型店が郊外に、街中が空洞化していくのは、飯田市だけではない。仕方ないことだ。しかし 飯田には、城下町としての歴史があり、また 特有の都の香りがある。
 冷え切った街中が、だんだんと、イルミネーションなどで、明るくなってきたものの、人通りが少ない。行政と、住民のギャップが、この計画で、どの様に変化して行くのかも、楽しみだ。
 より良い皆が集える「ふるさと丘の上」に、大いに期待する。
 (写真は12月25日午後6時過ぎ 中央道り3・4丁目 中央道り1丁目 本町トップヒルズ 知久町1丁目)

(斎藤 純)

 

 
雪の元旦
 上の写真は、大晦日の午後3時前に自宅の2階のベランダから撮影した天竜川東岸です。雪が降っている様子がお分かりいただけるでしょうか。
 夕方になって、県の北部などに大雪警報が発令されましたが、大晦日から元旦にかけて大雪になるという天気予報は、南信に住む我々にとっては無関係の様でした。
 それでも、大晦日の夜から元旦の朝にかけて雪が降ったらしく、駄科に在る我が家の屋根にもうっすらと雪が積もっています。中央道より上あたりになると、かなり積もっているのでしょうか。
 残念ながら、今年は初日の出は拝めないようです。何はともあれ、皆さん今年も宜しくお願いします。

 さて、今月のオススメは「白夜行」と「幻夜」(いずれも東野圭吾 著 集英社文庫)。両方ともかなり分厚く、それぞれ854ページ、779ページあり、読み応えがあります。
 東野圭吾と言えば、年末に「手紙」がテレビで放映されましたが、これも本で読んでみたくなりました。

(高橋 秀治)