まだ間に合う「御衣黄桜」
飯田市街地の桜は、すでに散り、葉桜になった。その中で葉と同じ色の花をつける飯田に1本だけと聞く「御衣黄桜」を知った。中電と後藤医院の間にあるが、染井吉野に押されて、ひっそりと咲いていた。
なんと奥ゆかしい名前である、「御衣」とは貴人たちの衣装のこと、王朝貴族たちが着ていた衣に色が似ているからとの事。花弁が黄緑色なので、若葉の色と混ざって つい見落としてしまう。
知ってしまうと、目が離せない。なぜなら この花弁八重で、愛らしく、淡い黄緑色に変わり、中心から、血を思わせるような赤がにじみ、徐々にピンクに変わり、もう1度赤に変わり、花びらでなく、落花する。
最後まで確認は出来ませんでしたが、後は、皆さんで確認してください。この話、東京の友人 元小学校教諭、藤田さんに、話したところ、グリーンは知っていたが近くの公園にあるので確かめたと写真を送ってくれた。
ぱっと咲き散る桜の中で、ドラマチックな 絵本にでもなりそうな桜、私も最後まで見届けたい。

(写真上左4/19開花・4/28中心が赤くピンクに、写真下東京御衣黄桜)

(斎藤 純)

 

 

 山の中の「花畑」
 4月下旬のある日、国道151号線を阿南町早稲田(正式には阿南町西条というのだろうか)付近を通行中のこと。道路沿いに立つ「10,000㎡の菜の花畑、→へ3Km」という看板が目に入って、誘われるままに脇道へ車を向けて見た。
 集落を過ぎると道幅は乗用車がやっと通れる程度で、何だかだんだん心細くなって行くが、Uターンするような場所もなく引き返す訳にもいかないのでそのまま直進する。随分奥へ入ったもので、この様なところにどれほどの平地があるのだろと疑心暗鬼で進むと、やっと手作りの看板が見えて来た。
 ここは阿南町北条の「平岩農場」とのこと。新緑の山々が迫るこの奥地に、無数の菜の花で黄色に埋め尽くされた丘が出現した。
 この花畑、同町の有志が“野良舞夏(やらまいか)ひまわり倶楽部”を今から3年前に結成して、遊休農地をひまわり畑に開墾したのだという。夏のひまわりの他にも花を楽しめるようにということで、春は菜の花を栽培しているのだそうだ。
 訪れたのは丁度満開の時で正に見頃であったが、まだまだ5月も半ば頃までは目を楽しませて貰えそうである。そしてまた、この規模であれば、ひまわりが咲き誇ったところも壮観であろうと思う。その時期に、是非再び足を運んで見たいものだ。
 なお、「やらまいか」とは、勿論この地方の方言で、“やりましょう”ということ。昨年発刊された「平成19年在京飯田高校同窓会記念出版[改訂版]飯田下伊那の方言」にもちゃんと収録されている。

(槙原 英勝)

 


 

富士見台高原・恵那山の山開き
 4月29日に富士見台高原と恵那山の山開きが、神坂小屋近くで行われるというので、高校時代(昭和28,9年頃か)に全校?で富士見台へ登ったことを思い出し参加した。
 登りは、年齢相応に、阿智村智里・園原の“ヘブンス園原”の駐車場に車を置き、ロープウェイ、リフト、シャトルバスを乗り継いで神坂峠(1,570m)近くの萬岳荘まで移動する。そこから徒歩で、神坂小屋、更に富士見台(1,739m)まで登った。その後で神坂小屋まで下って山開きの神事に参加した。
 ヘブンス園原のリフト終着駅の近くにはまだ雪がかなり残ってる(写真上左)。風は冷たい。山開きの神事の行われた神坂小屋あたり(写真上右の中央部・人が集まっている)から上にも雪が、局部的ではあるが、残っている。しかし、山開きに参加した皆さんは老若男女みな元気で、特に子どもたちは山道を走りまわっているかのようであり、わが身の不摂生と体力の衰えを自覚させられた。私の体重は、高校時代よりも30キロ近くも増えている!!!山登りも苦しい筈である!!
 山開きの神事の後、このあたりの中央アルプスなどでの山開きでは恒例になったかの感がある”大桑村のアルプホルンクラブ(写真下左)”の音を背に山を歩いて下った。帰路は約2時間半である。新緑の林の中を”楽しみながら”約8キロ弱を古代の東山道に沿って、園原神坂神社を参拝し、もう花も終わったと思っていた”駒つなぎの桜”(写真下右)を見てヘブンス園原の駐車場まで帰った。今年になって初めての印象深い山歩きになった。

 <付記:“楽しみながら”というのは偽り。体重が重いわが身には、“登り”は心臓に負担がかかって大変であるが、ゆっくり登ることにより負担を軽減でる。が、下る時は大変である。急な下りはスティックを持っていても足に体重がもろに加わって、たちまち痛みが出始め動きが取れなくなる。結局太腿、関節などをもんだりして何とか平坦な道までたどり着いた。幸いに歩いて下る人が少なく、無様な姿を人に知られずにすんだが・・・。昔と同じようには動き回れないことを痛感させられた。

(原 健彦)

鈴岡公園つつじ祭り
 鈴岡城址公園つつじ祭りは、5日(月)まで行われています。
 残念ながら用事があって行く事は出来ませんでしたが、3日(土)には駄科の下平・南平の両地区から獅子舞が繰り出しました。鈴岡太鼓や心鼓毬彩(高森の太鼓)も披露されました。
 連休中は、両親が3日から6日まで親戚に泊まりに出かけ、二人の子供は帰省せず、ヨメも仕事で、4日は平成3年にUターンして以来初めてひとりで自宅の夜を過ごしました。
 5日はヨメと琵琶湖方面に行って来ます。行楽や帰省でクルマを運転されるみなさん、運転に疲れたら無理をせずにSAかPAで休憩しましょう。

 さて、今月のオススメは「眉山」(さだまさし 著 幻冬舎文庫)。4月にテレビドラマが放映されたので、ご覧になった方もいらっしゃるのでは。私は、本が手元にあったのであえて観ませんでしたが、神田のお龍を冨司純子さんが演じたと聞き、観ておくべきだったかなとちょっと後悔しました。それにしても、神田のお龍、強い女性です。

 (写真は5月1日の夕方に撮影した鈴岡公園のツツジ。)

(高橋 秀治)