異常気象
 今年の冬は本当に異常である。これで2月? 春1番もう来たよ。鶯も鳴いたよ。
 スキー場情報では、上・下伊那地区スキー場、スノーマシーンが有るのに半分が滑走不可。商売の面でも、3月の行事が2月に、ランドセルや学習机も2月の後半から売り出すのが、1月末からもう、店頭に並び、広告が入った。新学期の商戦真っ只中。
 東京の友から、2月上旬 梅の花が満開とのMailが入った。下伊那でも、寒桜の開花のニュースが10日も早く報じられた。
 桜といえば、飯田下伊那に80種類以上もあり、4月の全国桜シンポジウムに先駆け、小学生から一般まで、桜名人を創ろうと、講習会が始まった。
 532名にサクラ咲く、下伊那地区9校の1520人募集に対し約3割強の前期選抜(推薦入試)合格者が2月14日発表された。
 わが母校も、普通科42名理数科32名が早々合格した。
(写真左 何時もながら味気ない数字で合格者発表。右の写真は、飯田市曙町 空屋敷の紅梅老木、元気に満開2月28日)

 

(斎藤 純)

 

創造展へ700人出品
 県飯田創造館で、「第26回創造展」を見せてもらった。年一度、同館を利用する61グループ、700人余が一堂に会して1年間の活動の成果を披露。1階から4階まで、さまざまな作品がずらりと並び、多くの参観者でにぎわっていた。
 写真は、2階にあった「創作人形はなかげ会」の作品。日本古来の技法である桐の粉を生麩のりで固めて、胡粉仕上げをしたものだという。人形の高さは10㌢から30㌢くらい。それぞれが個性的で上品で、心癒される作品ばかり。
 目標を持って活動している多くの人々の心意気に、背中を押されて家路を急ぐ自分の足に力を込めた。


私のホームページ「日刊ふるさと情報便」もどうぞ。 http://www.mis.janis.or.jp/~harahiro/

(原 博司)

 

 

春の訪れ、猪の訪れ
 暖冬のせいか、標高700メートル以上の阿智村伍和寺尾の座禅草群生地でも、日当たりの良い場所では、座禅をしている可愛らしい小僧さんのような花が幾つか見られるようになりました(写真左)。
 しかし、まだ、朝は氷点下にまで気温が下がることの多いこの地には、訪れる人は少ないようです。この暖かさに野生の動物も活動的になったのか、“猪”が、我が家の目の前の畑に出没し始めました。国道256号から30メートルも離れていなく、また、旅館の後ろの賑やかな場所なのに・・・。
 しかし、畑には、食べる野菜もないので、台所の残り物などの屑を入れているコンポストを、片端から掘り起こしてひっくり返し、多分、食べられそうなものは全部食べて去りました(写真右)。何回か早朝のまだ暗いうちにやってきた仕事で、一度は、どうも音がしたので、家人が懐中電灯で照らしたら、“ちゃんと細い山道を通って”逃げていったとのこと。昨秋は熊が、少し離れた山の中(昔は畑)にあった大きな柿の木の枝を、“まったく”全部折ってしまい、柿も全て食べてしまいました(枝を折るのはサルではないとの話)。
 飯田市などの町場でも、山際に住まいを持っている方は、同じような経験をしているとか・・・。考えてみれば、我が家の裏山をたどれば、中央アルプスに続いています。自然の中で暮らしているということを実感しています。

(原 健彦)

 

川本喜八郎人形美術館オープン


  今年は飯田市制施行70周年という節目の年で、幾つもの大きなイベントがこの冠をもって計画されている。
 その皮切りとも云うべき行事であるが、いよいよ待望の「川本喜八郎人形美術館」が、この3月25日にオープンとなる。
 場所は、昨年、飯田信用金庫本店ビルを中心に第2次市街地再開発事業の完成した本町1丁目の「トップヒルズ第2」。施設は3階建てで、1階は人形や資料を収める「収蔵庫」、2階が「映像ホール」と「交流ゾーン」で、3階に人形やアニメーション作品を展示する「ギャラリー」、「スタジオ(体験室)」、「ホワイエ(展示ロビー)」が設けられているという。
 開館時間は午前10時から午後7時(施設の一部は午後10時)までで、入館料は一般400円、高校生まで200円とのこと。なお、月曜日、祝日の翌日等は休館となる。
 ところで、川本喜八郎さんは我が国を代表する人形美術家で極めて著名な芸術家。川本さんの作品で最もポピュラーなのは、NHK人形劇の「三国志」や「平家物語」であろう。多分、殆どの人が一度はブラウン管に踊るあの“生きている人形”を眼にしたことと思う。
 その川本さんの全ての作品を収蔵・展示する美術館が、何故この飯田市に設立されることになったのか。数々のエピソードやその背景、経過、更には関係者のご尽力。それらについては改めて語られることがあろうと思うが、とにかく、“人形劇のまち「いいだ」”が世界に情報発信する拠点がここにまたひとつ整備されたことは非常に意義深い。是非、多くの方に訪れて貰いたいと思う。
 詳しくは、このHPで。
 画像の一部は3月1日号の「広報いいだ」で紹介されている“見どころ”。ご参考に。

(槙原 英勝)

悪夢の2週間
 Windowsを終了している途中で、誤ってパソコンの電源を切ってしまった。日曜日の未明。悪夢の始まりだった。
 朝になり、パソコンを車に積んで車検。15時に車を受け取り、図書館へ。某全国紙の縮刷版のページをめくっていると、私が見たいと思っていた日の朝刊の第7面から第22面が見当たらない。落丁だ。落胆した。
 この日に入試を受けた娘の携帯電話にメール。「どうだった?」6分後に返信があった。「絶対落ちたな」2月の初めにヨメと二人で湯島天神にお参りした時の情景が目に浮かぶ。「フンパツするか。」と言ってヨメが財布から取り出し、賽銭箱に投げ入れた金額は150円だった。
 パソコンを、購入した店に預けて帰宅。結局どうにか使える状態になったのは、金曜日の夜だった。その間に起きたゴタゴタは省略。9年以上蓄積してきた家計簿のデータを失った。
 再び日曜日がやってきた。娘が受験した大学の合格発表の日である。この日は、娘の用事で可児市に行く事になっていた。10時20分には出発しないといけないが、合否通知(電子郵便)が届かない。仕方なく出発すると、10分もしないうちに娘の携帯電話に自宅から連絡があって、通知が届いたという。娘は自分で開封する事に決めた。18時頃帰宅し、早速開封。娘は自分の受験番号を見つけた。800円の絵馬と1,000円のお守りのご利益だ。「おめでとう」と言って右手を差し出すと、普段は絶対に触れさせない手を握らせてくれた。それから、家族5人、「七福」で祝杯を挙げた。
 月曜日にヨメは休みをとっていた。合格した場合に学費を振り込むためだ。いつもより早く起きた私は、金庫を開けて驚いた。預金通帳が無いのだ。土曜日に通帳をバッグから取り出して、バッグは金庫に戻し、記帳した後バッグに入れた記憶があるから、必ず部屋の中にあるはずだ。部屋中を探すが、見当たらない。こたつ布団もめくってみた。クローゼットの中に、見当たらなかったOffice 2003のCDを見つけた。井上陽水の「夢の中へ」の歌詞そのままだ。落胆したまま出勤。
 帰宅するや否や、ヨメが「見つかった?」部屋の中にあるはずだから、実に腹の立つ問いなのだが、「明日の記憶」の渡辺 謙と似たような状況に陥っている私には、どう返事をしようが、全く説得力が無い。「それじゃあ、部屋の中に在るのね。」という憎憎しいセリフを浴びた。火曜日の朝、こたつ布団に何気なく足を乗せると、硬い物の感触があった。布団をめくってみると、バッグがあった。全身の力が抜けた。
木曜日の夜。「プリンターは使えるの?」と聞かれて、「今はまだ使えない」と答え、CD-ROMを探し始めたが、何故かこれも見つからない。仕方なく、私が参加しているメーリングリストに助けを求める。70分後に返信があった。メーカーのホームページを開けば、プリンタードライバーをダウンロード出来るという。金曜日に新しい家計簿ソフトを購入。勤務先が決算のため忙しい事もあり、結局プリンターが使えるようになったのは、日曜日の朝だった。

 さて、今月のオススメは、「生きる者の記録 佐藤健」(佐藤健と取材班 著 毎日新聞社)。「酒とタバコの日々」だった新聞記者が末期がんを宣告され、最期の一ヶ月を病床で記した闘病記。
 そして、「南極越冬隊タロジロの真実」(北村泰一 著 小学館文庫)。第一次と第三次の越冬隊員であった著者は、「犬係」であった。そして、著者がタロ、ジロと再会した時、著者は二頭に恐る恐る近づき、犬たちは警戒するように後ずさりし、お互いを確認するまでかなり時間がかかったというのが事実だ。1983年の東宝映画のヒット作「南極物語」のストーリーには、創作された部分が少なからずあるらしい。
 (写真は、3月3日に撮影した母校卒業生の最後のホームルームの様子。)

(高橋 秀治)