第2回「飯田ゆかりの地を歩こう会」報告

今春に「飯田ゆかりの地を歩こう会」が飯田高校同窓会の公式行事として認知され、5/22に上屋敷から江戸城までを行脚する「第1回歩こう会」が開催されました。 そして、今週の10月23日(日)に「第2回飯田ゆかりの地を歩こう会」が21名(スケジュール参照)の参加のもとに開催されました。

当日は予想外の好天に恵まれ、絶好の見学日和となりました。 朝10時に上野駅公園口に集合し、上野公園を横切ってまず東京芸術大学を訪ね、菱田春草の師である岡倉天心の銅像を会長の牧内雪彦さん(講談脚本家、中47回)の解説を聞きながら見学しました。

引き続いて、谷中にある天眼(てんげん)寺を訪ね、江戸中期の儒学者・太宰春台のお墓をお参りしました。 続いて、隣接する谷中霊園に移動し、明治維新後、植物学を極める一方、動物園や博物館、りんご栽培を日本に導入した農学者・田中芳男、民俗学者・柳田國男の義父であり、大審院判事となった柳田直平(なおひら)、高森出身の実業家で嘗て今村銀行を興した今村清之助のお墓をお参りしました。

谷中銀座で昼食後、根津神社を参拝し、東大構内の安田講堂、三四郎池(「心」の字の形をしている)、赤門を見学して、世話役の下島明さん(高19回)が行きつけの本郷にあるビストロバー「すみれや」で懇親会を行いました。 岡倉天心から今村清之助までの人物像の解説はすべて牧内会長にして戴きました。
牧内さんは故人の業績は勿論、一族の状況やエピソードにも詳しく、その博学ぶりには誰もが驚かされました。牧内さんの熱弁は用意した拡声器を必要とせず、その名調子は聞き入る我々を魅了しましたが、その迫力のある語りはまさに圧巻でした。牧内さんは余人を以って代え難い、飯田が誇る歴史の語り部であると思いました。

そして、今回も歩こう会を楽しいものにして戴いたのは、世話役の下島明さんです。この日のために、2度下見をし、貴重な資料を作成してくれました。そして嬉しいのは、墓参りのために線香を用意して戴き、天眼寺には心づけを用意して戴きました。このお陰で、我々が清々しい気分で墓参りができましたが、お墓に眠る飯田出身の英傑達も喜んでくれるのではないでしょうか。

最後の懇親会は、下島さんが毎週通う「すみれや」で行いましたが、日曜定休にも拘わらず、我々のために店を開けてくれました。貸切となったその場所は、下島さんが用意してくれた歴史クイズで大いに盛り上がりました。そしてビールを味わいながら、久し振りの旧交を温め合うなど和気藹々の盛況となりました。
最後は元応援団長の中島光夫さん(高21回)の音頭で校歌を歌いましたが、都心で斉唱する校歌は格別のものでした。 そして、約5時間(約10km)に及ぶ遠足を終えた快い疲労感と、同窓生と乾杯し校歌を歌えた満足感に浸りながら、各人それぞれ家路に着きました。

今回の「第2回歩こう会」の実現にご尽力戴いた牧内さん、下島さん、松原秀幸さん(高19回)および岡田俊夫さん(高25回)に深謝いたします。 第2回歩こう会は参加者全員のご協力で無事に楽しく終了しましたが、皆様の期待が大きいことから、第3回を来年5月頃に開催したいと思っています。(文責:大原直(高21回))

以下、写真撮影は、榊原雅直さん(高31回)です。 (写真の上でクリックすると拡大画像が見られます。)