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還暦を迎えた強歩大会

28.5.27 飯田高校競歩60周年

2016.5.27付 信濃毎日新聞に大きく報道させる。

もう強歩大会も、還暦なのか。それなりの歴史を刻み、60年、時代の流れの中で、何度も変更され、距離も変更されてきたが、競歩でなく、強歩は貫いてほしい。当時の心得にも記載されているが、「人生の縮図であり、忍耐力をもって、力の限り強く歩いてみよう」 新1年生には、最初のイベントであるが、飯田高校の良き風潮を味わえたのかな。

第55回強歩大会にも,寄ってください。

55年の歴史をもつ強歩大会

昭和31年生徒会発案のこの強歩大会、今年で55年を迎えた。時代と共に変わりはしたものの、自分の力に挑戦する良い機会であった。今回第62号同窓会報で、55年の記念特集を組まれた。
ちょうど第3期 夜間強歩(昭和38年)第7回 74Km最後の強歩大会資料が手に入ったので、懐かしさと共に紹介しよう。記録によれば、完歩率が過去最高の74.8%だった、36災害で前年度が中止のなったことと女性軍の完歩率が高いことでの数字だろう。第8回は、大幅にコースが変更され、北は上片桐までとなり、距離はやや短縮され70Kmになった。

~~強歩心得~~ (抜粋)
◎主眼
・人生はマラソンであると言う、この強歩もある意味では人生の縮図である、完歩した時の満足感を思い、強い忍耐力を持って、力の限り歩いてみよう
◎日程・・出発・・男子コース午後10時15分花火合図・・女子コース豊丘役場にて仮眠後 午前1時30分
日程・・終了・・男女とも午前11時30分
◎歩行中の注意
・飯田高校生として恥じない行動と、娯楽的気分で歩かない事。
・夜中なので、付近民家の安眠を妨げない様注意する。
・歩行はなるべく3~5人の集団で歩行し、特に女子は集団行動する。
・長距離歩行するので、自分の脚力を考え、最初から無理をしない様に。
・生水を飲むと腹をこわすから気を付ける事、また休憩所にある食べ物はむやみに食べない事。等
◎服装
・トレパンが適当、上着は自由であるが、着物・ユニホーム等 不真面目なものは一切着用しない事、男子は、必ず制帽を被る事。
・服装は軽装が望ましいが、朝方の寒気に備え、手袋、チョッキを用意する。
・履物は履き慣れた物に限る、底の厚い物がよい、薄い物は中敷を入れ工夫する。下駄は禁止する。
・マメなどで歩けなくなるので、ぞうりを用意する、(切れる場合を考え2足用意)
・まめの出来るのを防ぐ工夫
・ィ 靴下に石鹸を良く塗る
・ロ 靴下はつぎのあたっていない物を使う
・ハ 痛みを感じたらすぐにバンソウコウをはり、未然に防ぐ。
◎携帯品
・おむすびは 小さめで塩気が多いもの、氷砂糖・スルメなど 歩きながら食べれるものを、ポケットに入れておくと良い。
・バンソウコウ。胃腸薬等用意するのが望ましい。
◎落伍・急病者は関門票を必ず関門要員に渡す事。
・不要になった防寒具等は、名入りの風呂敷に包み先導車か後尾車に預ける。

 完歩バッチと通過証

◎回想
三六災害翌々年行われたこの大会、今考えれば、舗装道路は無く、でこぼこ道、確かに底の厚い物を推奨したのが解る、しかしこんな良い物を履けるのは極一部で、今のカンフウ映画に出てくる様な、薄でのズックが主流でした、それさえも履けず、1年間素足で下駄が多かったから、この時だけズックは、キツイ、今のスニーカーの様な かかとが厚く柔らかではなく、薄いのに内側に折って縫ってあるから、まめはてきめん、皆 まめ対策だけはした。私は第6回一年の時 友達と集団で、女性軍の出発する神稲(豊丘役場)に追い着こうと、休息所にある近所の方のご馳走を横に見て、ひたすら走った、考えてみれば フルマラソンの距離に近い、当たり前だ 着いた時は、とっくに出発した後、根も尽き豊丘で脱落。この第7回大会は何としても、「バッチ」をと思い、出発、しかし高森の友達は、前回のリベンジと急ぐ、松川の橋が見えたら、あっさり帰えってしまった。すでに力も無く、一足目のぞうり(草鞋)も切れ、無言でひたすら歩く、風呂敷に包んだ、小さなおむすび2個がずっしりと肩に食い込む、歩きながら食べる、むなしいけどおいしかった。どんどん抜かれ、後尾車に尻をたたかれ、日が出るころには、寒さと空腹 飲み水さえない、休んだら終わりと足をひきずった、12時間かけ、やっと完歩した。校門を入ると、完歩者があちこちで腰を下ろしたり、寝そべって居る、私も仲間に入った。今のように家の者が車でお迎え、などまったく無いから、電車か歩いたのだろう、覚えていない、家について、爆睡、足の爪が真っ赤く、筋肉がパンパンで2・3日トイレでしゃがむ事が出来なかった事を、未だに、思い出す。これが人生の縮図だったのだ。しかし、今で言うピンバッチ、制帽に付けて歩くのが、1つの勲章でもあり誇りであった。      (高16回 斎藤)